生い立ち その１

背後：と言う訳で。
キッド：何の前触れもなく・・・
背後：生い立ちを書いてみようかなーと思う今日この頃。
ミリア：セカンドのストライダーですか？
背後：んや、養女のドリアッド。
ミリア：―居ましたっけ？シェルテッド家にドリアッドって・・・
キッド：・・・・・誰でもいい、ミリアに塩か除草剤を・・・

背後：と言う訳で、ミリアの生い立ちを書いてみる。

「あら？見かけない顔ね・・・ペリドット、でしたっけ？」
一人の女性―白い猫尻尾を生やした―は、お得意様の老夫婦に隠れた『その子』を見ながら言った。
「娘さんと同じく、記憶力悪いですな・・・。この子を、養女として育ててくれる家を探してたんですよ。孤児院の火事で、記憶を少々失ってるようですが・・・。」
「お嬢ちゃん、いくつー？・・・あら？」
その女性が、幼いドリアッドと同じ視線の高さにするためにしゃがむと、少女が大事そうに抱きしめる本の表紙が見えた―My dear daughter,M a―。
「えっと・・・『わが愛しの娘、“マ”へ』？変わった名前ねぇ。」
「絶対わざとだろ・・・」
「いや、あの、夫婦漫才は後回しで・・・」

―など色んな会話が、いや言葉が飛び交った後。
その少女―後にミリアという名をこの夫婦、シェルテッド家からもらう―は、新たな家族となったのであった。

ミリア：…背後さん、少し事実を曲げませんでした？
背後：気ノセイ、気ノセイ。（カタカタ）